電気温水器からエコキュートへ|交換費用と撤去加算

電気温水器からエコキュートへの交換は、本体と工事で電気温水器の同等品交換より費用がかかります。一方で、給湯省エネ2026事業ではエコキュート本体の補助(基本7万円/台、性能加算で計10万円/台)に加えて、電気温水器の撤去加算2万円/台が付く場合があり、毎月の電気代も下がりやすくなります。

エコキュートの総額はエコキュート交換の費用、補助金の全体像は給湯省エネ2026とはで解説しています。

目次
  1. 費用感
  2. 撤去加算
  3. 設置条件
  4. 電気工事
  5. メリット注意点
  6. 進め方
  7. 現地調査で必ず見るポイント
  8. 見落としやすい確認ポイント
  9. よくある質問

費用感

電気温水器からの交換は、エコキュート本体に加えて、ヒートポンプユニットの設置・基礎・配管・電気工事、電気温水器の撤去と処分が費用に入ります。エコキュートどうしの交換より、工事の項目が増えやすいと考えてください。

メーカーが公表している価格の目安

ダイキンは、2025年4月〜2026年3月に成約した案件の販売価格(機器代と工事代を含む、新規取付と入替の両方)から、エコキュートの購入価格の目安を次のように公表しています。

容量購入価格の目安(ダイキン)最も多い価格帯
370L(3〜5人)50万〜70万円60万〜70万円未満(36%)
460L(4〜7人)60万〜70万円60万〜70万円未満(42%)

出典:ダイキン「エコキュート ご購入価格の目安」。設置条件・機種・工事内容で変わる目安で、他メーカーや個別の見積もりを示すものではありません。

補助を差し引いた負担の考え方

給湯省エネ2026の補助は定額なので、自己負担は「工事費込みの総額 − 補助額」で考えます。性能加算の対象機種で撤去加算も使える場合、補助は1台あたり計12万円(10万円+2万円)です。たとえば総額65万円なら、補助を差し引いた負担は53万円前後になります(他の条件は除く)。実際の金額は見積もりで確認してください。

撤去加算

撤去加算は、高効率給湯器の設置に合わせて既存の電気温水器や電気蓄熱暖房機を撤去した場合に、補助額へ上乗せされる仕組みです。

金額と条件

撤去するもの加算額上限
電気温水器2万円/台補助を受ける給湯器の台数まで
電気蓄熱暖房機4万円/台2台まで
  • リフォーム工事で、2025年11月28日以降に撤去したものが対象
  • 撤去加算は、給湯器の交付申請と同時に申請する
  • 既存のエコキュートを撤去する場合は対象外
  • みらいエコ住宅2026事業で高効率給湯器の補助を受ける場合は対象外

予算は本体の補助と別枠

撤去加算は予算36億円をめどに実施され、予算に達し次第終了します。消化状況は本体の補助とは別に公表されているため、最新の状況は給湯省エネ2026公式サイトで確認し、契約前に事業者にも受付状況を確かめてください。

根拠:給湯省エネ2026事業【公式】事業概要、トップページ(予算の状況)。

設置条件

電気温水器はタンク1台で完結しますが、エコキュートは貯湯ユニットとヒートポンプユニットの2台を置きます。ダイキンも、エコキュートは電気温水器より相対的に広いスペースが必要だとしています。

置き場所と基礎

日本冷凍空調工業会は、貯湯タンクは満水時に約400〜600kgになるため、しっかりした基礎が必要だとしています。電気温水器の基礎をそのまま使えるとは限らず、つくり直しになることがあります。

屋内に電気温水器がある場合

電気温水器を屋内に設置している住宅もあります。メーカーには屋内設置用の貯湯ユニットもありますが、ヒートポンプユニットは外気の熱を使うため屋外に置きます。屋外の置き場所と、屋内外をつなぐ配管の経路を現地で確認します。

運転音への配慮

エコキュートは主に夜間にヒートポンプを動かします。日本冷凍空調工業会は、近隣の方に運転音で迷惑がかからない場所に設置するよう案内しています。自宅や隣家の寝室の近くを避けて置き場所を選んでください。

電気工事

電気温水器で使っていた電源の回路を、エコキュートにそのまま流用できるとは限りません。日本冷凍空調工業会は、必要に応じて分電盤容量の変更や配線工事が発生し、リモコンの配線新設などの付帯工事が必要になることがあるとしています。

電力契約の見直し

電気温水器を長く使っている家庭では、夜間専用の古い料金メニューを契約していることがあります。静岡市などの中部電力ミライズのエリアでは、「低圧深夜電力A・B」や沸増型電気温水器向けの「わくわくホット」は新規加入を受け付けていないメニューです。機器を替えるときに契約がどう扱われるかは、工事の前に電力会社へ確認してください。

中部電力ミライズのメニュー主な対象(公式の説明)
スマートライフプラン電気温水器の利用者など、夜に電気を多く使う家庭
昼とくプランエコキュート・蓄電池・電気自動車を使い、電気の使用を昼に移せる家庭

どちらも、変更後の契約は原則1年以上継続が条件で、使い方によっては他のメニューより高くなる場合があると注記されています。2026年11月1日からは全メニューで単価の見直しが予定されています。

メリット注意点

メリット:電気代が下がりやすい

電気温水器はヒーターで水を直接温めますが、エコキュートはエアコンと同じヒートポンプで空気中の熱も使います。ダイキンは、電気だけで沸かす場合に比べて消費電力量を約1/3に抑えられるとしています。三菱電機は、4人家族の給湯負荷と中部電力ミライズのスマートライフプラン(2025年1月時点)で試算し、年間電気料金が電気温水器で約170,000円、エコキュートで約40,000円(約1/4)としています。いずれも条件つきの試算で、季節・地域・運転モード・契約で変わります。

注意点:初期費用・スペース・寿命

  • 初期費用は電気温水器より高い(補助で差は縮まる)
  • ヒートポンプユニットの置き場所が必要
  • 夜間の運転音への配慮が必要
  • 寿命はどちらも10〜15年程度とされ、エコキュートだから長持ちするわけではない

夜間の運転音が気になる場合、ダイキンは昼間に沸き上げる「おひさまエコキュート」を選択肢に挙げています。太陽光発電がある家庭では検討してみてください。

進め方

補助金を使う場合、契約の相手と順番が大切です。給湯省エネ2026事業は、一般の方が直接申請できず、登録を受けた事業者が申請します。登録のない事業者との契約は補助対象になりません。

  1. 登録事業者に相談・現地調査

    置き場所、基礎、電気工事、対象機種を確認します。

  2. 見積もりで補助後の負担を確認

    本体補助と撤去加算の両方が見積もりに反映されているかを見ます。

  3. 着工前に工事請負契約を結ぶ

    着工(給湯器の設置開始日)は2025年11月28日以降が対象です。

  4. 工事・電気温水器の撤去

    電気温水器の撤去とエコキュートの設置・試運転を行います。

  5. 事業者が交付申請し、補助を還元

    還元は契約代金への充当か現金です。現金の場合は交付から遅くとも2か月以内とされています。

交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日まで、交付申請は遅くとも2026年12月31日までで、どちらも予算上限に達した時点で締め切られます。

現地調査で必ず見るポイント

写真があると精度が上がるもの

  • 電気温水器の型番シール(容量・製造年)
  • 電気温水器の設置場所と、屋外でヒートポンプを置けそうな場所
  • 分電盤(ブレーカーの並び)
  • 電気の検針票や明細(契約メニュー名がわかるもの)
  • 隣家の窓や寝室の位置関係

当日までに決めておくとスムーズなこと

容量(いまと同じでよいか)、追いだきが必要か、太陽光発電があるか、補助金を使う前提で進めるかを決めておくと、提案が早くなります。容量の目安はエコキュートの容量の選び方をご覧ください。

契約前に揃えておきたい説明

  • 基礎のつくり直し・電気工事・撤去処分が総額に入っているか
  • 提案機種が給湯省エネ2026の対象か、性能加算に該当するか
  • 撤去加算を申請するか、その時点で受付中か
  • 補助の還元方法(値引きか、後日の現金か)

見落としやすい確認ポイント

蓄熱暖房機もあるなら一緒に検討する

電気蓄熱暖房機も同時に撤去すると、1台4万円(2台まで)の撤去加算が付く場合があります。暖房を別の機器に替える計画があるなら、同じ工事で撤去するかを見積もり時に相談してください。

エコキュートの撤去は加算されない

撤去加算の対象は電気温水器と電気蓄熱暖房機です。古いエコキュートを新しいエコキュートに替える場合は、本体の補助だけになります。

静岡市の補助制度は国の制度と別に要綱があります。市の制度は静岡市のリフォーム補助金ガイド、相談は無料お見積もり・お問い合わせ、サービス内容は給湯器交換サービスをご覧ください。

よくある質問

撤去加算は自分で申請できますか?
できません。給湯省エネ2026事業の登録事業者が、エコキュートの交付申請と同時に申請します。
電気温水器の撤去だけでも加算されますか?
されません。エコキュートなど高効率給湯器の設置に合わせて撤去する場合の加算です。
電気温水器の基礎はそのまま使えますか?
使えるとは限りません。貯湯タンクは満水時に約400〜600kgになるため、基礎の大きさや状態を現地で確認します。

ご相談は無料お見積もり・お問い合わせからどうぞ。