
石油給湯器交換の費用はいくら?ガス・エコキュートへの切替も
公開日:最終更新日:
石油給湯器の交換費用は、石油のまま替えるか、ガスやエコキュートへ切り替えるかで費目そのものが変わります。石油継続なら本体と配管・送油管の工事が中心、ガス切替ならガスの供給工事、エコキュート切替ならヒートポンプの設置と電気工事が加わります。燃料費と補助金の有無も選択肢ごとに違います。
給湯器全般の費用は給湯器交換の費用相場で整理しています。
費用相場
石油給湯器は、給湯方式(水道直圧式か貯湯式か)、機能(給湯専用・オート・フルオート)、高効率型の「エコフィール」かどうかで本体価格が変わります。工事費も、屋外据置か壁掛けか、灯油タンクや送油管を替えるかで変わります。そのため本記事では、費用の内訳と比べ方を示し、金額は見積もりで確認する前提とします。
見積もりに入る主な費目
| 費目 | 石油継続 | ガス切替 | エコキュート切替 |
|---|---|---|---|
| 本体・リモコン | 石油給湯器 | ガス給湯器 | 貯湯ユニット+ヒートポンプ |
| 燃料・電源まわり | 送油管、必要なら灯油タンク | ガス管の引込み、またはLPガスの容器・配管 | 電源の配線、分電盤の変更 |
| 基礎 | 据置型は既存基礎の状態を確認 | 設置方式による(壁掛けは基礎を使わない) | 貯湯タンク用の基礎が必要 |
| 撤去・処分 | 旧機器 | 旧機器・灯油タンク | 旧機器・灯油タンク |
| 国の補助 | 給湯省エネ2026の対象外 | 従来型・エコジョーズは給湯省エネ2026の対象外。対象登録されたハイブリッド給湯機は対象(基本10万円/台、性能加算で計12万円/台) | 基本7万円/台、性能加算で計10万円/台 |
切替先の価格の参考
エコキュートについては、ダイキンが2025年4月〜2026年3月の成約価格から、機器代と工事代を含む購入価格の目安を370Lで50万〜70万円、460Lで60万〜70万円と公表しています。ガス給湯器の費用目安はガス給湯器交換の費用で解説していますが、石油からの切替ではガスの供給工事が別にかかる点に注意してください。
石油継続
いまの設置場所・灯油タンク・送油管を生かせるため、工事の変更点が少ないのが石油継続の利点です。灯油の配達や給油に慣れていて、ガスの供給がない地域では現実的な選択肢になります。
エコフィールにするか
エコフィールは、排気の熱を回収して給湯効率を上げた石油給湯器です。コロナは、従来の石油給湯機(連続給湯効率83%)に対して給湯効率95%で、年間のランニングコストが内地で約31,300円、寒冷地で約35,400円下がると試算しています。前提は4人家族の給湯、灯油価格132円/L(2026年1月6日の全国平均配達価格)などです。CO2排出量は約13%減るとしています。
エコフィールは、みらいエコ住宅2026事業では3万円/戸の補助対象です。ただし、補助額の合計が5万円に満たないと申請できないため、窓や断熱などの工事と組み合わせる必要があります。
給湯方式を確認する
石油給湯器には、水道の圧力でそのままお湯を出す直圧式と、機器内にお湯をためてから送る貯湯式(セミ貯湯式を含む)があります。いまと違う方式にするとシャワーの勢いが変わることがあるため、いまの型番から方式を確認してから機種を選んでください。
ガス切替
ガスへ切り替えると、灯油の給油や配達の手配がなくなります。そのかわり、ガスの供給を新しく用意する必要があります。
都市ガスかLPガスか
- 前面道路に都市ガスの本管があるか(ガス事業者に確認)
- 引込み工事の費用と工期(ガス事業者の見積もり)
- 都市ガスがない場合、LPガスの供給契約と容器の置き場
- コンロなど給湯以外もガスにするか
ガス管の引込みは給湯器の工事とは別の手配になります。日程と費用は先に確認してください。
ガスにするならエコジョーズも比較する
ガス給湯器には従来型と高効率のエコジョーズがあります。エコジョーズはドレン水の排水経路が必要です。違いはエコジョーズと従来型の違いで解説しています。ガスと電気を組み合わせるハイブリッド給湯器なら、給湯省エネ2026事業の補助対象になります。
エコキュート切替
石油からの切替先で、国の補助(給湯省エネ2026事業)が使えるのはエコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームです。エコキュートは対象機種なら基本7万円/台、性能加算の要件を満たすと計10万円/台です。
撤去加算は使えない
給湯省エネ2026事業の撤去加算は、電気温水器(2万円/台)と電気蓄熱暖房機(4万円/台)の撤去が対象です。石油給湯器や灯油タンクを撤去しても加算は付きません。
工事で増えるもの
- 貯湯ユニットとヒートポンプユニットの2台分の置き場所
- 満水時に約400〜600kgになる貯湯タンク用の基礎(日本冷凍空調工業会)
- 分電盤容量の変更や配線工事(必要な場合)
- 灯油タンク・送油管の撤去
エコキュートは夜間にヒートポンプを運転するため、近隣の寝室の近くを避けて置き場所を選びます。ガスとの比較はガス給湯器とエコキュートの違い、容量はエコキュートの容量の選び方もご覧ください。
メンテ
石油継続を選ぶ場合は、ガスや電気にはない灯油まわりの手入れが続きます。
灯油タンクの水抜き
ノーリツは、水の混じった灯油は機器の故障につながるため、屋外の灯油タンクは定期的な水抜きが必要だとしています。タンク内の温度変化による結露や、雨の日の給油で水が入ることが原因です。水は灯油より重く下にたまるため、タンク下部のドレン抜きバルブから約200ccずつ抜き、容器の液体が分離しなくなるまで繰り返す手順が案内されています。
送油管と排気の点検
コロナは、灯油タンク・送油管・接合部・機器から灯油漏れがないことを確認して使うこと、ゴム製の送油管を屋外で使わないこと、給排気筒が外れたまま使わないことを注意事項に挙げています。交換時は送油管の劣化も見て、替えるかどうかを見積もりで確認してください。
判断軸
どれを選ぶかは、初期費用だけでなく、燃料の手配、燃料費、補助金、設置スペースを合わせて考えます。
| 判断軸 | 石油継続 | ガス切替 | エコキュート切替 |
|---|---|---|---|
| 工事の変更点 | 少ない | ガス供給の工事が必要 | 置き場・基礎・電気工事が必要 |
| 燃料の手配 | 給油・配達が続く | 不要 | 不要 |
| 国の補助 | 給湯省エネは対象外(エコフィールはみらいエコの対象) | 従来型・エコジョーズは給湯省エネ対象外、対象登録されたハイブリッド給湯機は対象 | 給湯省エネの対象 |
| 燃料費の変動 | 灯油価格に左右される | ガス料金に左右される | 電気料金と契約メニューに左右される |
判断に迷う場合は、石油継続(エコフィール)と、切替先の1案を同じ条件で見積もり、初期費用の差と年間の燃料費の差を並べてみてください。
現地調査で必ず見るポイント
写真があると精度が上がるもの
- 本体の型番シール(直圧式か貯湯式か、機能の確認)
- 灯油タンクと送油管の状態(さび・ひび割れ・にじみ)
- 排気筒の取り回しと周囲の窓
- 切替を検討する場合は、エコキュートやガス容器を置けそうな場所
当日までに決めておくとスムーズなこと
石油継続だけでよいか、ガスやエコキュートとの比較も欲しいかを伝えてください。比較する場合は、灯油の年間購入量(冬と夏の給油頻度)がわかると、燃料費の比較がしやすくなります。
契約前に揃えておきたい説明
- 灯油タンク・送油管を替えるか、その費用
- 切替の場合、ガス引込みや電気工事が見積もりに入っているか
- 旧機器と灯油タンクの撤去・処分費
- 補助金の対象か、申請は誰が行うか
見落としやすい確認ポイント
タンクに残った灯油の扱い
切替で灯油タンクを撤去する場合、中に残った灯油をどうするかを事前に決めておく必要があります。工事の日程に合わせて給油を控えるなど、残量を減らしておくと処理が楽になります。
補助金は契約の前に確認する
給湯省エネ2026事業もみらいエコ住宅2026事業も、登録事業者と着工前に契約し、工事後に事業者が交付申請する仕組みです。契約前に着工すると対象外になるため、補助を使うかどうかは見積もりの段階で決めてください。
不明点がある段階でも、無料お見積もり・お問い合わせから現地調査を依頼できます。サービス内容は給湯器交換サービスをご覧ください。
よくある質問
- 石油給湯器からエコキュートにすると撤去加算は付きますか?
- 付きません。給湯省エネ2026の撤去加算は電気温水器と電気蓄熱暖房機が対象です。エコキュート本体の補助(基本7万円、性能加算で計10万円)は対象機種なら使えます。
- エコフィールにすると燃料費はどれくらい下がりますか?
- コロナの試算では、従来機(連続給湯効率83%)と比べて年間約31,300円(内地)です。灯油価格や使用量で変わります。
- ガスに切り替える場合、何を先に確認すればよいですか?
- 都市ガスの本管が前面道路にあるか、なければLPガスを使えるかです。引込み工事の費用と日程はガス事業者に確認します。
ご相談は無料お見積もり・お問い合わせからどうぞ。

